ミニマリストのやまぐちせいこです。
ご縁ありまして、大分市にある発達障害に特化した学習塾「marble」さんにお邪魔しました。
「あたりまえを広げよう」複合スペースmarble
大分市三佐にある複合スペースmarble
https://www.facebook.com/marble.oita/
すっきりとした内観です。すっきりとして見えるものの色々な場所に発達障害の子ども達の学習をサポートする仕掛けが散りばめられています。
視覚的ノイズが入らず、学習に数中できるよう配慮された学習スペース
各机の横には間仕切りと正面には外が気にならないよう衝立。目の前のことに集中できるよう配慮されています。
個別学習スペースの後ろ側には、みんなで話したり、共同作業ができるスペース。
全体で見るとこんな感じです。写真では分かりにくいですが、画像右手側の大きな白い壁は実はホワイトボード。ここでお絵かきしたり、図に書いて説明したり、色々なことできます。
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勉強を始める前に、体を動かすプチゲーム
発達障害といっても、ADHDなどの多動の子、アルペルガー、知的IQのちぐはぐなど…。それぞれのお子さんの特性があります。まずはいきなり座学ではなく、それぞれリラックスも兼ねてゲームから入ります。
この日は、よーいドン!で始まるビンゴゲーム。テープで貼った四角の枠の中に、白・黒それぞれの札を置きます。
- ゲームのルールを守る(コミュニケーションスキル)
- 体を動かす(感覚統合)
- 状況に合わせた判断力を養う
- 空間認知力を上げる
などのちょっとした効果があります。ゲームの内容は、勉強の基礎作りに必要な要素を、一人ひとりの特性に合わせて組み込んでいるとのことでした。
ゲームをする子も待つ子も。画像のように順番を守ることも、彼らにとっては意味があります。
楽しい運動の後は、学習時間
少し汗をかいて、その後は学習時間。学習とはいえ、学校の宿題を中心に行う…というより「その子にとって必要な能力を見極めながら、課題を出す。」という時間です。
ADHDなどの多動のあるお子さんにとって、先ほどの運動は心拍数が上がるので、良い刺激になり、落ち着いて椅子に座り学習に取り組めるようです。
また、集団で行動することが子ども同士の協応を生み、それが運動の後の学習時間にも「一体感」という良い効果を与えていました。
困っていること、得意なこと
上の画像は、空間認知力が必要になる課題。
四角の欠けたブロックを組み合わせ、長方形を作る問題です。こういう問題は、算数の展開図など学校で勉強しますが、空間認知力が必要な問題です。その子がどの程度空間認知力があるのか?などもこういう課題を通して脳を育てサポートします。
学習スペースから少し離れた場所に「まる付けスペース」があり、課題が終わったら、ここへ持ってくることで気持ちの切り替えを行ったり、
- 課題を解く
- 答え合わせをする
- 次の課題をする(やり直しをする)
場所と行為を分けることで、自分は今、何をやっているのか?次に何をするのか?物事の順序や気持ちの切り替えを行う意味もあります。また、まる付けスペースの足元に人工芝を設置することにより、足元でザラザラした刺激が発生し、その感覚情報からも行動の切り替えを促しています。
不思議なアイテムを発見
教室を見回すと、テニスボールを加工した不思議なモノを発見。
これは、椅子の上に置いて座るそうです。臀部からの刺激を強くすることで「座っている」という体の感覚刺激を脳に伝えるためだそうです。
最初は床に寝そべって、全然椅子に座っていられなかった子や、学習に集中できなかった子…。やはり一人一人の特性はあるそうですが、一歩一歩成長をし、今では椅子に座り落ち着いた様子で学習できるようになった子もいます。
学習時間が終わったあとは、ワークショップを行います。
壁を作って、紙コップを並べる。壁の向こうの見えない場所がどうなっているのか?相手の様子などを観察しながら壁の向こうを推測する。紙コップを積み重ねることで、物の空間認識とバランス、想像力とコミュニケーション力を育みます。
子供達が帰ったあとは職員のミーティング
それぞれのお子さんのワーキングメモリー・言語理解・感覚・使用している文房具・学校や家庭での様子…色々なものを1日の課題を通して、その子の困り感や、どうサポートすることがその子にとって望ましいのか?熱心に職員同士で話し合います。
作業療法士だからこそできる学習サポート
リーダーの津田憲吾さん。物腰の柔らかく、大人も子供も話しやすい方です。本職は作業療法士です。
発達障害のお子さんの療育には医師・心理士・理学療法・作業療法・言語療法などの専門家が関わります。
marbleさんは、作業療法からみた学習支援。目からの情報・耳からの情報・体からの情報・脳へどう情報が入り処理されているのか?
色々な角度から学習支援を行います。
こんな学習塾がほしかった
私も3年前は大分市に住んでいたのですが、その頃はまだmarbleさんはありませんでした。もっと早くこんな場所があったなら…と、思いましたが、あれから3年。こうして学習塾が今あることを思うと発達障害が認知されてきたということで嬉しく思います。
見学はお気軽に
色々な支援・サポートがあり、親御さんもお子さんも繋がり会えれば良いと願います。marbleさんでは見学・体験など行っているそうですので、気軽に問い合わせてみてください。
複合スペース「marble」 https://www.facebook.com/marble.oita/
電話番号: 0975(78)7622
住所 :大分市三佐1−20ー25
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